東京高等裁判所 昭和38年(ラ)726号 決定
抗告人の主張によれば、破産会社が先に弁護士萩秀雄を代理人として自己破産の申立をなしたがこれを取り下げ、債権者たる本件破産申立人が同弁護士を代理人として本件破産申立をなして破産宣告があつたが、同弁護士に対する報酬は破産会社が支払つており、抗告人は破産会社から既に弁済を受けたものがあるが破産により否認されるおそれがある、という。しかし、自己破産の申立人は債権の公平な分配を求めることを目的し、このことは、債権者のなす破産申立と同一であるから、自己破産の申立人と破産の申立をなす債権者とは弁護士法第二十五条第一号にいう相手方ということはできない。
(千種 脇屋 渡辺一)